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ミラクル 〜奇跡の生還〜

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Chapter 2 生還を支えたミラクル7

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 私の命は結果的に先進医療技術で救われた。しかし振り返ると、それはいくつもの要因が重なり合って実現したものである。そのどれかひとつでも違っていたら私の生還は実現し得なかったであろう。生死紙一重の"奇跡"を整理すると以下の7つになる。 

 

2-1 一瞬の運命的出会い 〜ミラクル@

 

 2000年春のある夜、仕事先での打ち合わせを終えた私は、めずらしく一人で軽く飲食した帰途、オフィス近くのスーパーに立ち寄った。品定めをしていると突然、見知らぬ一人の中年男性に声をかけられた。

 「失礼ですが…私は医師です。お見受けするところあなたは病気の可能性があります。一度診察に来られませんか…」と言われたのである。

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 疑ったような顔をしている私に彼は続けた。「顔が変わったと言われませんか?手足が大きくなっていませんか?…」などなど、指摘されることがことごとく当たっていた。

 

 言いがかりではなさそうだと思った私は尋ねた。「そのとおりです。実は数年前から手足がむくみだしたんです。おかしいと思って民間病院と国立病院の両方で検診を受けました。いずれも『心臓も腎臓も悪くない、病名のつけようがない』と言われてあきらめていたのです。何の病気なんでしょうか?」

 

 その男性は答えた。「末端肥大症という病気です。下垂体腫瘍が原因で、成長ホルモンの異常分泌による病気です。あなたはその疑いが強いのです。最近は大分知られるようになりましたが、専門医でなければ分からないことも多く、死んだ後で発見されることが珍しくないのです…」

 

 「このままではどうなるのですか?」と私は問い返した。

 「糖尿病になったり、大腸ガンになったり、手や足の指の骨がカリフラワーのようになったり、もろくなって骨折したり、意識不明になって死に至ることもあります」と聞かされた。 信じられないと思いつつも「では近いうちに伺います」と言って私は名刺を渡した。名刺を持ち合わせていなかった彼はスーパーの応募ハガキに連絡先をメモして渡してくれた。

 

(いただいたメモ)

 

 帰宅した私はさっそく妻に電話した。家庭の医学書で“末端肥大症”を調べた妻のFAXで先ほどの男性の話を確証できた。狐につままれたようだったが、とにかく診察を受けてみようと妻と話し合った。

 

 日程調整に何日も要してやっと診察を受け、朝一番の血液採取でまず驚かされた。

 「ウワー、これは大変だ。先生これでは危なくてブドウ糖付加検査できません。空腹時血糖値396です」と検査担当の女性が言っている。

 

 「すぐ入院して精密検査が必要です」と先生に言われたが、SOHO(小規模オフィス)の私は仕事を投げ出すことができない。「困ったなあ、困ったなあ」とまで先生が言われるほどの重大さをその時の私は全く理解できずにいた。どうにか通院検査を許していただき、いくつかの検査をした後、MRI撮影などの検査予約をした。

 

 3週間後の2回目検診で「確定はMRIの結果を待つ必要あるが、下垂体腫瘍はまず間違いない」と言われた。脱水症状など糖尿病もかなり進行しており、血糖降下剤をもらい、3回目検診を5月6日に予約し、1ヶ月間の仕事調整を経て入院予定を話し合った。

 

 2回目検診の3日後、電話でMRIの結果を聞くと間違いなく腫瘍であった。それも3pと大きく、右目視神経に達しているので次回検診で視野検査の予定を加えておくと聞いた。早く仕事を整理しようと私は覚悟した。

 発作が起きたのはそのわずか2日後である。もしあの一瞬の出会いがなかったら、私は何も知らずに絶命していたであろう。

 

 私にはかすかな記憶がある。「緒方さん」と声が聞こえた。あの夜スーパーで私を呼び止めていただいた○○先生の顔がぼんやり見えたような気がする。

 状況から推測しておそらく手術後の集中治療室にいる時だったと思われるが私は夢心地であった。夢の中の声と、あの"一瞬の出会い"でかけられた声、そのいずれもが私にとってはまぎれもなく“天声”であった。 

 

 ○○先生、本当にありがとうございました。

 

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